主要な医療機器と低侵襲治療

 「低侵襲治療」とは、手術・検査などに伴う痛みや発熱、出血などをできるだけ少なくする治療です。内視鏡やカテーテルなど、身体に対する侵襲度が低い医療機器を用いた診断・治療のことを指し、患者さんの心身への負担が少なく、回復が早いという特長があります。

 当院ではこれまでも 「高度な医療を優しく、確実に」 をモットーに、短期間での退院が可能となるよう、低侵襲治療に積極的に取り組んできました。特に2016年~2018年にかけては、大型医療機器の更新・新規導入を進め、より負担の少ない検査・治療を受けていただける体制を整備してまいりました。

1.ロボット手術(ダヴィンチSi)

当院で最も新しい医療機器:「ダヴィンチSi」を用いた手術です。
通常の腹腔鏡手術は医師が直接鉗子を操作しますが、これは手先よりも滑らかで精密な動きができるロボットアームを、医師がモニターを見て遠隔操作し、手術を行います。

そのため、従来の開腹手術よりも傷跡が小さく、出血も少なく、術後の回復の早さ、後遺症の少なさに優れています。
現在、泌尿器科の「前立腺がん全摘出術」などで活躍しています。
(2018年2月導入)

ダヴィンチ Si (手術支援ロボット)
術中

2.腹腔鏡・胸腔鏡下手術

低侵襲治療(手術)のコアとなる技術の一つで、胸部や腹部に数㎝の小さな穴を数個開け、そこから医療器具を挿入し、二酸化炭素ガスでお腹の中を膨らませながら、手術を行う術式です。
胃や肝臓、腸など腹部で行うもの(腹腔鏡)と、食道や肺など胸部で行うもの(胸腔鏡)があります。

従来の開腹・開胸手術よりも傷が小さくて済み、整容にも優れ、術後の回復も早いのが特長です。

この術式は、体内を映し出すモニターを見ながら手技を進めるなど、高度な技術が必要であるため、高い技量を持った医師を認定する「技術認定医制度」が運用されています。当院では、消化器外科、泌尿器科に技術認定医が在籍しています。

術中

主に関連する診療科:

3.内視鏡治療(胃カメラ、小腸・大腸内視鏡、胆膵内視鏡)

低侵襲治療(手術)のコアとなる技術の一つで、上部消化管(食道、胃、十二指腸など)、下部消化管(小腸、大腸など)に対する内視鏡による検査・手術に幅広く用いられています。
吐血、下血などに対する処置だけでなく、検査中に発見された早期の胃がんや大腸がん、食道がんなどに対して、その場でのEMR、ESDなどの治療に優れています。

また、内視鏡が苦手な方に対しても、苦痛を軽減するため、鎮静下での処置を行ったり、経鼻内視鏡やカプセル内視鏡を用いることで、少しでも快適で優しい検査・治療を提供できるように心がけています。

部屋

主に関連する診療科:

4.カテーテル(アンギオグラフィー装置)

カテーテル検査・治療のための装置です。大規模な外科手術を行うことなく、血管や心臓の異常を救います。
足の付け根や手首、肘の血管からカテーテルという非常に細い管を挿入し、造影剤を用いてX線画像を連続的に映しながら血管内を進めてゆきます。目的の部位に到達したら、血管の狭窄や閉塞の状態を調べたり、IVR(InterVentional Radiology:血管内治療)を行います。
(2016年10月導入)

アンギオグラフィー装置

5.放射線治療(リニアック)

がんの三大療法(手術療法、化学療法、放射線治療)の1つ、放射線治療を担っています。放射線を病巣に的確に照射することで、がん細胞を殺傷します。
照射に当たっては、CTを用いて綿密な治療計画を立て、正常な細胞への影響を極力減らし、体の外側から高エネルギー放射線(X線、電子線など)を照射し、腫瘍の縮小・消滅を図ります。
患者さんの病状などによって、照射時間や回数は異なります。また、手術や化学療法と組み合わせて実施することも多いです。
(2017年8月導入)

リニアック

6.MRI(磁気共鳴断層撮影装置)

磁場と電波を用いて、主に臓器や血管を撮影する装置です。
CTとの違いは、X線を使わないため放射線に被爆することがなく、また、CTが苦手とする脳内や脊椎などの画像診断を得意としています。
強い磁力が発生するため、金属類の持ち込みはできません。また、撮影時間が長く(約30分程度)、撮影中は大きな音がします。
(2016年4月導入)

MRI

7.CT(X線コンピューター断層撮影装置)

360度回転しながらX線を照射して体内の横断面を撮影し、コンピューター処理により診断用画像を作成する装置です。
頭部、胸部、腹部、四肢と、全ての部位の診断で活躍します。
撮影時間が短いのが特徴です(部位によるが、約5分~15分程度)。
(2009年1月導入)

CT

8.体外衝撃波結石破砕装置

体外で衝撃波を発生させて、体内の結石へ当てて細かく破砕し、尿とともに排出させやすくする装置です。
基本的には手術や麻酔の必要がなく、治療時間は1回あたり約1時間程度のため、外来受診で手軽に受けられます。
(2007年4月導入)

<ドイツ・リチャード・ウルフ社製体外衝撃波結石破砕装置>
【画像提供】利康商事株式会社

体外衝撃波結石破砕装置

9.[鼠経ヘルニア]当日入院手術について

通常の手術では前日からの入院となりますが、働く患者さんの「1日でも入院を減らしたい」というニーズにお答えするため、当日入院での腹腔鏡下・鼠径ヘルニア手術を行っています。

 (参考)当日入院 鼠経ヘルニア手術の導入について

 (従来、3泊4日が必要だったところ、2泊3日で退院できるイメージです)

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