2024病院指標

ークリニカル・インディケーター(臨床指標)

当院は、公益社団法人全国自治体病院協議会が実施している医療の質の評価・公表等推進事業に参加しています。
これは、医療の質の向上を目的に、病院の様々な機能を指標化・可視化したもので、指標の分析により、他病院との比較、当院の特徴や改善点が把握可能となります。

 ■ 2021年度指標(PDF)

 ■ 2022年度指標(PDF)

 ■ 2023年度指標(PDF)

詳しくはこちら・・・公益社団法人 全国自治体病院協議会

病院情報公表の目的等

医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

Ⅰ DPCデータに基づく病院情報とは

当院ではDPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成し、市民の皆様に情報公開を進めております。この病院指標は、数値やデータを解説化することにより、市民の皆様に当院の特徴や、急性期医療の現状を理解していただくことを目的として公開しております。

現在公開している指標は、令和5年度中(令和5年4月1日~令和6年3月31日)に当院を退院した患者様を集計の対象としています。ただし、DPCの対象外となる自動車賠償責任保険や労災保険、自費、入院後24時間以内の死亡、歯科口腔外科、地域包括ケア病棟にのみ入院した患者様は含まれません。

Ⅱ DPCとは

DPC対象病院では、入院期間中に医療資源を最も投入した「傷病名」と、入院期間中に提供される手術、処置、化学療法などの「診療行為」の組み合わせにより14桁のコード(DPCコード)に分類され、それぞれのDPCコードごとに1日あたりの入院料(包括点数)が決定されます。

<病院指標>
      1. 年齢階級別退院患者数
      2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
      3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
      4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
      5. 脳梗塞の患者数等
      6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
      7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率

<医療の質指標>

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

  2. 血液培養2セット実施率

  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

 <病院指標>

年齢階級別退院患者数

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年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 236 112 52 44 164 285 401 1001 882 294
Ⅰ定義

①令和5年度中に退院した患者様の年齢階級別の患者数です。
②年齢は、入院時で集計しています。

Ⅱ解説

幅広い年齢層の患者様にご利用いただいております。平均年齢は66.4歳ですが、退院された患者様のうち70歳台が最も多く全体の約30%を占めています。また、70歳以上になると全患者の半数以上を占め、今後も患者様の高齢化が進み、全患者に占める70歳以上の割合は増えることが予想されます。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 64

20.66

18.65

3.13 75.75
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 55

2.00

2.03

0.00 54.82

040040xx99200x

肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし

52

2.38

2.98

1.92 73.58
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 手術・処置等2なし 25

23.36

22.55

0.00 73.32
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 19

14.63

13.59

21.05 75.26
Ⅰ定義

①令和5年度中に退院した患者様のうち一般病棟に入院した患者様のDPC別の集計です。
②入院後24時間以内に死亡した患者や臓器移植の患者様等は集計対象外です。
③10症例未満の症例は「-」を表示しています。

Ⅱ解説

R5年度で最も多かった疾患は間質性肺炎です。間質性肺炎は語尾に肺炎が付きますが、細菌やウイルスが原因となるいわゆる市中肺炎とはまったく異なる病気です。間質性肺炎は、肺胞の壁に炎症や損傷が起こり、壁が厚く硬くなるため(線維化)、酸素を取り込みにくくなる病気です。原因は多くの場合不明で、原因不明のものは特発性間質性肺炎と言われます。2番目は、睡眠時無呼吸症候群の検査を目的としたPSG検査(終夜睡眠ポリグラフィー検査)入院です。3番目に多い疾患が肺の悪性腫瘍で、気管支鏡検査を目的とした入院です。平均在院日数は2.38日で全国の平均在院日数よりもやや短い期間で退院しています。この検査による病理診断に基づいて手術や化学療法などの治療方針が決められます。

消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 110 3.31 2.61 0.00 68.85
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 31 8.68

8.75

0.00 74.68
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 29 7.14 7.58 0.00 68.52
060035xx99x0xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 22 3.14 8.34 0.00 81.77

060035xx05xx0x

結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし 18 3.11 3.86 0.00 77.39
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

消化器内科は、胃、大腸の疾患を中心に主に内視鏡治療を行っていますが、選択されるDPCコードが内科系の中でも特に多く令和5年度に選択したDPCのコードは全部で125種類あります。
DPCコード別の集計で最も多いのが、小腸・大腸の良性腫瘍に対する内視鏡手術を目的とした入院です。2番目に多いのが、胆管の結石に対する内視鏡治療を目的とした入院、3番目が大腸の憩室性疾患で、主な治療は腸管安静、抗生剤治療、輸血等です。その他、肝胆膵の疾患に対する内視鏡治療や小腸大腸の悪性疾患の入院治療を行っています。

循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 37

4.27

4.26

0.00 73.70
050050xx9920x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 24

3.04

3.25

0.00 73.71
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 14

3.07

3.05

0.00 71.00
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - -

5.21

- -
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 -

-

17.38

- -
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

主に心臓や血管の疾患に対する診療を行いますが、循環器系の全領域を担当しており、各種検査、薬物療法からカテーテルを用いた検査・治療を行っています。
カテーテル検査・治療とは、腕や大腿の血管から細い管(カテーテル)を通して行う検査や、血管が狭窄または閉塞している部分を風船で拡張したり、ステントを留置する治療を言います。
DPCコード別の集計で最も多いのが、狭心症に対する、心臓カテーテル治療です。特に、経皮的冠動脈インターベンションを多く実施しています。平均在院日数は全国平均とほぼ同じで4.27日です。
2番目と3番目に多いのが、心臓カテーテル検査を目的とした入院です。検査の目的は、心内腔の圧を測ったり、造影検査を行うことで、より正確な診断と病気の状態を判断するためです。治療を目的とした心臓カテーテルよりも約1日短い在院日数になっています。その次に多いのが、閉塞性動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)のカテーテル治療を目的とした入院です。閉塞性動脈硬化症は動脈硬化により血管が狭くなったり(狭窄)、詰まったり(閉塞)する病気で、血行が悪くなることで、栄養や酸素を十分に送ることができなくなり、様々な障害が現れます。当院では主にカテーテルにより動脈を広げる血管内治療を行っています。

糖尿病・内分泌内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 69 14.67 13.99 2.90 70.93
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 18 2.00 2.03 0.00 55.33
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - 13.15 - -
100180xx990x0x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 定義副傷病なし - - 6.47 - -
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2なし - - 10.66 - -
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

糖尿病に関するDPCコードは、型や合併症などによって細かく分かれるため、それぞれのコードによる患者数は少なくなる傾向があります。R5年度最も多いのが、2型糖尿病で、糖尿病の教育、合併症検査を目的とした入院です。他の診療科で手術をする前に入院にて血糖コントロールを行う場合もあります。2番目に多い症例は、呼吸器内科でも2番目に多かった症例と同じで、睡眠時無呼吸症候群のPSG検査入院です。
1番目と5番目の違いは、手術処置等2の有無の違いで、1番目のDPCは手術処置等2があり、入院期間中にインスリン製剤を使用している症例、5番目はインスリン製剤を使用していない症例です。

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 84 18.64 20.60 14.29 86.26
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 37 15.16 13.52 10.81 84.97
060390xxxxx0xx 細菌性腸炎 手術・処置等2なし

11

7.36

7.56

0.00

67.27

040081xx97x0xx 誤嚥性肺炎 手術あり 手術・処置等2なし

-

-

36.11

-

-

060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし - -   5.64 - -
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

当院の内科は、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病・内分泌内科、リウマチ・膠原病内科の専門領域を中心に診療を行なっております。
誤嚥性肺炎などの疾患に対しては専門領域に捉われることなく治療を行っています。
その中で、最も多い疾患は誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎は、本来食道へ入るべきものが誤って気道に入ることで発症します。嚥下機能が低下した高齢者に多く、当院での平均年齢も86歳と非常に高齢になっています。抗菌薬を用いた薬物療法が基本となります。
2番目に多いのが尿路感染です。尿路感染は、腎臓から尿管までの尿路に起こる感染症です。ほとんどが細菌によって起こります。
次に多い疾患は細菌性腸炎です。サルモネラや病原性大腸菌などの細菌が原因となり引き起こされる病気で、抗生剤の投与等により治療を行ないます。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 78 3.86 4.55 0.00 69.50
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 28 5.96 5.29 0.00 37.79
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 26 16.27 15.12 0.00 71.73
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 24 5.04 5.64 0.00 67.25
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 18 7.94 6.87 0.00 66.39
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

当院の外科は、呼吸器外科、消化器外科、乳腺外科を中心に診療を行っております。
呼吸器内科医、消化器内科医、放射線科医、看護師などのメディカルスタッフとともにキャンサーボードを開催し、治療方針を決めています。
呼吸器外科、消化器外科では胸腔鏡や腹腔鏡といった低侵襲による手術を推奨しており、肺の悪性腫瘍手術やヘルニア手術、下部消化管手術の多くは胸腔鏡や腹腔鏡で実施しています。
令和5年度の症例で最も多いのが、鼠径ヘルニアの手術、次いで虫垂炎の手術、結腸の悪性腫瘍の手術を行う症例となっています。
また、当院では、周術期サポートセンターにおいて、術前・術後を通して、患者様・ご家族が安心して手術を受けられるようにチームアプローチで周術期管理を行っており、術後の早期回復、術後の合併症予防に努めています。

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 12 3.58 4.76 0.00

54.25

160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 11 21.55 19.34

45.45

83.55
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等

-

-

25.50

-

-

160800xx99xxx0 股関節・大腿近位の骨折 手術なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外

-

-

14.07

-

-

160740xx01xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 定義副傷病なし - - 5.67 - -
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

整形外科では、前腕の骨折に対する手術目的の入院が最も多くなっています。胸腰椎や大腿骨骨折の治療を目的とした入院と比べると平均在院日数が短いです。大腿骨近位部骨折の入院も多く、手術による治療を行っています。

小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)

56

5.21

5.96

1.79 1.36
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし 34 4.74 5.86 5.88 3.59
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 23 4.87 6.37 8.70 4.13
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし

22

5.59

5.62

0.00

3.05

070590xx99x0xx 血管腫、リンパ管腫 手術なし 手術・処置等2なし

12

1.00

5.94

0.00

0.00

Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

当院の小児科では、小児(特に乳幼児)に多い気管支炎、肺炎等を中心に、ウイルスや細菌による感染症を多く受け入れております。
小児の場合、回復は早く平均在院日数も非常に短くなっています。

皮膚科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 32 11.44 12.88 3.13 72.75
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 19 4.37 7.22 0.00 79.95
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 13 11.54 9.29 0.00 77.54
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2なし 10 40.10 28.98

10.00

82.00
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし - - 3.93 - -
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

当院の皮膚科でR5年度最も多いのは、膿皮症です。膿皮症は、細菌感染により皮膚が化膿してしまう病気です。抗生剤の投与等により治療を行ないます。皮膚科全体の約30%がこのコードを選択しています。2番目が皮膚の悪性腫瘍の手術を目的とした入院です。悪性腫瘍は良性腫瘍の患者と比較して高齢者が多いのが特徴です。3番目が帯状疱疹の治療を目的とした入院となっています。

泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 109 3.01 2.44 0.00 73.29
110070xx02xxxx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術+術中血管等描出撮影加算 59 8.68 6.78 0.00 77.15
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 52 11.60 11.19 0.00 69.81
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 47 9.62 7.75 0.00 71.87
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 39 5.74 5.22 2.56 64.38
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

泌尿器科で、最も多いのが前立腺がんの検査入院です。この検査入院で、確定診断を行い治療方法を選択します。
2番目に多いのが、膀胱の悪性腫瘍手術目的の入院です。当院では主に、電気メスを装着した内視鏡を用いて腫瘍を切除する、経尿道的手術(TUR-BT)により治療を行っています。次が前立腺の悪性腫瘍手術目的の入院です。当院では、平成30年2月に手術支援ロボット da Vinci(ダ・ヴィンチ)を導入し、前立腺悪性腫瘍に対するロボット支援手術を実施しています。

眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用パス
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 84 2.45 4.46 0.00 77.79
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 56 2.05 2.54 1.79 79.93
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.46 - -
Ⅰ定義

(呼吸器内科同様)

Ⅱ解説

当院の眼科では白内障の手術を実施しています。概ね1泊2日で退院される症例がほとんどです。現在では診療所等で日帰り手術も行われていますが、当院では手術が高リスクとなる方(糖尿病、がん患者、独居高齢者、歩行困難者、他眼視力不良者など)を入院により治療しています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

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初発 再発 病期分類基準 版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 29 - - 13 - - 1 8
大腸癌 22 - 21 - - - 1 8
乳癌 24 - - 37 - 24 1 8
肺癌 22 12 11 60 - 55 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8

1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

Ⅰ定義

①5大癌(胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌)の患者数をUICCによる病期分類別と再発に分けて集計しています。
②集計対象期間中に複数回入院した患者様はそれぞれ集計しています。
③10症例未満の場合は「-」を表示しています

Ⅱ解説

UICC病期分類とはT(原発巣の拡がり)・N(所属リンパ節転移の有無と拡がり)・M(遠隔転移の有無)の3つのカテゴリーによって、各癌をStageⅠ(早期)~StageⅣ(末期)に分類するものです。
「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院において患者を診療した場合や、がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

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患者数 平均
在院日数
平均
年齢
軽症 21 8.33 55.14
中等症 63 17.32 80.83
重症 16 15.06 83.00
超重症 - - -
不明 - - -
Ⅰ定義

①入院の契機となった傷病名又は最も医療資源を投入した傷病名のICD10コードがJ13~J18(肺炎レンサ球菌による肺炎、インフルエンザ球菌による肺炎、その他肺炎)で始まる症例を集計対象としています。
②10症例未満の場合は「-」を表示しています。

Ⅱ解説

日本呼吸器学会(成人市中肺炎診療ガイドライン)の肺炎重症度分類の定義に基づき、重症度ごとに患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しています。
重症度は、軽症(重症度0)、中等症(重症度1,2)、重症(重症度3)、超重症(重症度4,5)で表しています。
軽症の症例の平均年齢は55歳以下と若いのに対し、重症度が中等症以上になると平均年齢は80歳以上で、高齢者ほど重症度が高い傾向が見られます。治療は抗生剤投与が中心です。

脳梗塞の患者数等

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ICD10 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
I63$ 3日以内・その他 - - - -
Ⅰ定義

①最も医療資源を投入した傷病のICD10が「I63$」に該当するものを集計しています。
②発症日から「3日以内」「その他」に分けて記載すること。但し、患者数が10未満になることが多い場合は、分けずに合計した数値を記載する。
③10症例未満の場合は「-」を表示しています。

Ⅱ解説

当院では脳疾患の入院治療は行っておらず、急性期の治療に関しては他の医療機関へ転院していただいております。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 119

1.29

1.26

0.00 70.67
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上)

25

0.96

2.28

0.00

68.80

K688 内視鏡的胆道ステント留置術

20

2.55

9.70

15.00 79.70
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術

19

1.00

5.00

0.00

68.53
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術

15

1.13

8.33

0.00 74.47

Ⅰ定義

①令和5年度に退院した患者様の手術別の集計です。
②入院中に複数の手術がある場合は主たる手術のみを集計しています。(入院中に転科し、それぞれの診療科で手術した場合は、医療資源を最も投入した診療科において集計しています)
③軽微な手術は集計対象外としています。(創傷処理、皮膚切開術、非観血的整復術、徒手整復術など)
④10症例未満の場合は「-」を表示しています。
⑤術前、術後日数には手術日は含めません。(入院翌日に手術をし、手術翌日に退院した場合(入院期間3日):術前日数1日、術後日数1日)

Ⅱ解説

消化器内科の手術は内視鏡手術が大半を占めます。
1番目と2番目の症例は、大腸内視鏡により主に大腸のポリープや良性腫瘍を切除する手術(EMR)です。腫瘍の大きさによりKコードが区分されているため、2つに分かれています。EMRは病巣の下に食塩水などを注入し、病巣を浮かせて切除する手術です。
3番目に多いのが、内視鏡で胆道ステントを留置する手術です。胆管や膵管の閉塞部にステントというストロー状の短い管を入れて、胆汁や膵液の流れを良くする治療です。次に多いのが、大きな悪性腫瘍でも切除できる粘膜下層剥離術(ESD)です。早期の胃がんや大腸がんに対しては、開腹せず内視鏡(EMR・ESD)での治療が可能です。

循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 32

3.06

3.91

0.00

72.47
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 -

-

-

- -
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの - - - - -
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 - - - - -
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの - - - - -

Ⅰ定義

(消化器内科と同じ)

Ⅱ解説

循環器内科の手術は、カテーテルを用いた手術を中心に行っています。
最も多いのは、虚血心疾患(狭心症・心筋梗塞)に対する経皮的冠動脈インターベンション(心臓カテーテル治療)です。これは、腕や足の血管から心臓まで管を通して、病変を治療する方法です。
次に多いのが、閉塞性動脈疾患に対する血管内治療です。これは、血管が狭窄または閉塞している部分をバルーン(風船)のついたカテーテルで拡げたり、ステントと呼ばれるメッシュの管を留置して血流を確保する手術です。

外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 63

0.84

2.02

0.00 71.06
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 32

1.66

4.78

0.00 65.81
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 29

0.93

4.10

0.00 39.03
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 28

3.89

12.39

0.00 72.71
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 24

1.00

3.04

0.00 67.25

Ⅰ定義

(消化器内科と同じ)

Ⅱ解説

外科の手術症例TOP5のうち4つ(腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術、腹腔鏡下胆嚢摘出術、腹腔鏡下虫垂切除術、腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術)は腹腔鏡による低侵襲で行う手術です。

また、当院では、がんに関する手術も多く実施しており、令和5年度のがんの手術症例数(外科のみ)は、肺がん(24例)、乳癌(37例)、結腸がん(36例)、胃がん(19例)、直腸がん(8例)など多くのがん手術を実施しています。

皮膚科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 21

0.00

3.33

0.00

80.38
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径3cm以上6cm未満

-

-

-

-

-

K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径4cm以上

-

-

-

-

-

K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径6cm以上12cm未満 - -

-

- -
K0021 デブリードマン 100c㎡未満 - -

-

- -

Ⅰ定義

(消化器内科と同じ)

Ⅱ解説

皮膚科では皮膚の悪性腫瘍に対する手術を中心に行っており、その他の手術は主に外来通院で行っています。
<露出部>とは、頭部、首回り、肘から手、膝から足にかけての部分をいいます。

泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 75

1.17

6.60

0.00

76.88
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 52

1.17

9.42

0.00

69.81
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術・蒸散術 ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの 45

1.13

7.44

0.00

72.18
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 38

1.13

3.66

2.63

64.68
K773-51 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 原発病巣が7センチメートル以下のもの 13 1.00

9.46

0.00 70.46

Ⅰ定義

(消化器内科と同じ)

Ⅱ解説

最も多いのが膀胱癌の経尿道的手術(TUR-BT)目的の症例です。経尿道的手術とは、尿道から内視鏡を挿入し先端についている電気メスで腫瘍を切除する手術です。次に多いのが、平成30年2月に導入した手術支援ロボットda Vinci(ダヴィンチ)を利用した前立腺悪性腫瘍手術です。3番目に多いのが、前立腺肥大の経尿道的手術(HoLEP)目的の症例です。HoLEPとは尿道から内視鏡を挿入しレーザー光を利用して治療を行います。出血や痛みが少ないため患者さんへの負担が少ないです。

眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均
年齢
患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 139

0.12

1.18

0.00 78.65
K2822 水晶体再建術 眼内レンズを挿入しない場合

-

-

-

-

-

Ⅰ定義

(消化器内科と同じ)

Ⅱ解説

当院の眼科では白内障の手術を実施しています。概ね1泊2日で退院される症例がほとんどです。現在では診療所等で日帰り手術も行われていますが、当院では手術が高リスクとなる方(糖尿病、がん患者、独居高齢者、歩行困難者、他眼視力不良者など)を入院により治療しています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

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DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 11 0.32
異なる 14 0.40
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 12 0.35
異なる

Ⅰ定義

①最も医療資源を投入した傷病名が播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症に該当したものを集計しています。
②該当の傷病名が入院の契機となった傷病名と「同一」か「異なる」かに分けて集計しています。
③発生率の分母は集計対象となる全退院患者です。
④10症例未満の場合は「-」を表示しています。

Ⅱ解説

播種性血管内凝固症候群(DIC)は、全身の血管に小さな血栓が多発する状態です。DICには必ず基礎疾患があり、がんや敗血症などがDICを引き起こす可能性があります。
敗血症は、血液に病原菌が入り全身に炎症を引き起こす状態です。敗血症は免疫力が低下している、高齢者やがん患者などに発症する可能性がある疾患です。
いずれの疾患も臓器不全に至る可能性のある重篤な疾患です。
手術処置等の合併症は、術後の出血や感染症、適正投与された薬剤の副作用などが含まれます。
手術や処置などは合併症を起こさないように細心の注意を払って施行していますが、合併症はどうしても一定の確率で起こり得ます。起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さんに説明したうえで、手術や処置の施行に同意をいただくよう努めています。
また、当院では感染対策チームや周術期管理チーム、DVT予防チームなどが院内感染や術後感染、術後合併症を起こさないようにするために活動しています。

 <医療の質指標>

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

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指標 分母:肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数 分子:分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数 割合
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率 305 184

60.33%

Ⅰ定義

令和5年4月1日から令和6年3月31日までの入院時年齢15歳以上の退院患者を対象とし、肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を実施した患者のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された者の割合を示しています。

Ⅱ解説

・値の解釈:高い方が望ましい

・肺血栓塞栓症は、肺の血管に血の固まりがつまって突然の呼吸困難や胸痛、時には心停止をきたす危険な病気です。手術中あるいは手術後、長期臥床患者などが発症しやすいですが、予防行為の実施により発生率を下げることが期待されます。予防行為は、早期の歩行、弾性ストッキングや空気圧迫装置、抗凝固薬、血栓溶解療法などがあげられます。

血液培養2セット実施率

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指標 分母:血液培養オーダー日数 分子:分母のうち、血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数 割合
血液培養2セット実施率 830 730

87.95%

Ⅰ定義

令和5年4月1日から令和6年3月31日までに細菌培養同定検査(血液)を実施した患者を対象とし、血液培養オーダー日数のうち、血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数の割合を示しています。

Ⅱ解説

・ 値の解釈:高い方が望ましい

・ 広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。血液培養検査を実施する際は、2カ所の部位から2セット行います。2カ所から行うことにより、検出された菌がコンタミネーション(常在菌の混入)によるものなのか、また原因菌なのかの判断が容易となり、またより多くの血液を培養することで検出感度の向上につながります。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

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指標 分母:広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数 分子:分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数 割合
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率 319 253

79.31%

Ⅰ定義

令和5年4月1日から令和6年3月31日までの退院患者を対象とし、同期間に広域スペクトルの抗菌薬が投与された患者のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された者の割合を示しています。

Ⅱ解説

・ 値の解釈:高い方が望ましい

・ 広域抗菌薬はスペクトルが広く、重症な感染症に対して有用性が高い抗菌薬です。一方では、感染症の起炎菌以外の細菌にも効果が及  ぶため、耐性菌を生み出してしまうリスクを有しています。当院では、抗菌薬適性使用支援チーム(AST)を組織し、抗菌薬適正使用の促進、耐性菌の蔓延の防止に係る活動に取り組んでいます。抗菌薬適正使用のためには、微生物学的検査の実施が重要であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査の実施を推奨しています。

更新履歴

2024/9/30 DPCに基づく病院指標を公開しました

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